きちんと睡眠を取れていないことなどにより、体にじわじわと負荷がかかり生活習慣病(高血圧、心疾患など)になったり、昼間の眠気により、事故(交通事故、労災事故)をおこしたりすることが問題視されている病気です。無呼吸自体で即、窒息死をおこすことはありません。睡眠時無呼吸症候群の方は、健康な方と比較して高血圧を発症する可能性は2倍、狭心症、心筋梗塞は3倍、脳血管障害は4倍、糖尿病は1.5倍という報告があります。その他にも高脂血症・高尿酸血症の合併も多いことが判明しています。
一般的に以下のようなことが原因といわれています。
ご自宅でも検査を受けられます。
診察と簡易検査によって睡眠時無呼吸症候群の疑いが高い方には精密検査をおすすめします。
1泊入院していただき、睡眠に関する様々なことを測定する「終夜睡眠ポリグラフィー」という検査を実施します。測定する項目は、睡眠状態を見るために脳波・筋電図・眼球運動図など、睡眠中の呼吸の状態を見るために、鼻の気流とお腹と胸の動き、血液中の酸素の濃度などを同時に記録します。測定には体にセンサーを取り付けますので、少々煩わしく感じるかもしれませんが、痛みを伴う検査ではありませんのでご安心してください。
検査後、睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、患者様にあった治療方法を選択いたします。
同時に、ご自身で生活習慣の見直しを行うようにしましょう。
症状の程度によりますが、就寝時に患者様の鼻から空気を送り込み、気道を閉じてしまわないようにする方法です。この治療方法は、健康保険の適用になっています。3割負担の場合、一か月で約5,000円程度です。月々、外来診療を受けていただくことが条件となります。