令和６年度 神戸海星病院 病院情報の公表

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養２セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2（真皮までの損傷）以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0～ 10～ 20～ 30～ 40～ 50～ 60～ 70～ 80～ 90～
患者数 14 93 47 66 142 408 623 1011 697 243
60歳以上が全体の患者様の約77％を占めています。特に整形外科の人工関節等の手術目的の入院は年齢層が高く70歳台が多くなっています。
令和元年度以降、新型コロナウイルスの影響もあり減少していた10～20歳台（スポーツ外傷の手術入院等）の合計割合も徐々には回復してきています。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 200 2.38 2.57 0.00% 67.08
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸-手術なし-処置1:あり 93 2.00 2.02 0.00% 54.22
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし 69 23.45 20.78 11.59% 88.54
050130xx9900x0 心不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-他の病院・診療所の病棟からの転院以外 43 20.12 17.33 2.33% 86.44
10007xxxxxx0xx ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）-処置2:なし 33 9.46 10.46 0.00% 74.24
高齢者やリスクが高い患者様に対する内視鏡検査・手術目的の入院が多くなっています。
睡眠時無呼吸の検査入院も増加しています。
高齢者の誤嚥性肺炎、心不全や糖尿病の教育入院等も上位を占めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア（15歳以上）-ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等 18 5.50 4.54 0.00% 70.11
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 17 2.82 2.57 0.00% 74.29
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし - - 9.08 - -
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置2:４あり - - 3.64 - -
060150xx99xxxx 虫垂炎-手術なし - - 8.00 - -
鼠径ヘルニアの手術入院が前年度に引き続き一番多くなっています。
高齢者やリスクが高い患者様に対する内視鏡手術目的の入院も多くなっています。
イレウスや急性虫垂炎に対する緊急入院も受け入れており、上位に入っています。
乳癌に関しては、手術や場合によっては、手術前、手術後の化学療法も行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症（変形性を含む。）-人工関節再置換術等 411 30.03 21.38 2.19% 74.35
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む。）-人工関節再置換術等 96 24.10 18.76 2.08% 65.61
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎-脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）　前方椎体固定等-処置2:なし 73 26.73 19.60 4.11% 72.63
070341xx020xxx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　頸部-脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）　前方椎体固定等-処置1:なし 42 20.10 19.40 7.14% 72.29
160620xx02xxxx 肘、膝の外傷（スポーツ障害等を含む。）-関節滑膜切除術等 37 5.65 6.55 0.00% 37.95
整形外科は、変形性関節症（膝関節、股関節等）や関節リウマチ、骨頭壊死等に対する人工関節の手術目的の入院が大半を占めています。
脊椎手術件数も年々増加しています。
また肘や膝のスポーツ外傷（半月板損傷、前十字靭帯損傷、靭帯断裂等）の入院も上位となっています。
整形外科入院では、早期のリハビリ介入を積極的に行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患-手術あり-片眼 433 2.35 2.49 0.00% 75.20
020220xx97xxx0 緑内障-その他の手術あり-片眼 51 3.16 4.52 0.00% 74.35
020080xx97xxxx 眼窩腫瘍-手術あり 50 3.98 6.29 0.00% 63.66
020160xx97xxx0 網膜剥離-手術あり-片眼 46 7.28 7.53 0.00% 58.57
020400xx97xxxx 眼、付属器の障害-手術あり 38 3.84 8.08 0.00% 56.53
眼科は、圧倒的に白内障に対する手術目的の入院が多くなっています。
今年度は、緑内障手術が増加し、上位になっています。
眼窩腫瘍に対する診断や治療目的の入院も増加しています。
網膜剝離に対する手術目的の予定・緊急入院も多くなっています。
バセドウ病眼症に対しての手術、放射線治療、ステロイドパルス目的の入院も多くなっています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）等-処置1:なし 10 3.80 3.77 0.00% 60.10
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.33 - -
080010xxxx0xxx 膿皮症-処置1:なし - - 12.98 - -
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍（脊椎脊髄を除く。）-手術あり-処置1:なし - - 4.65 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外）-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置2:なし - - 6.92 - -
皮膚科では、皮膚の良性腫瘍、悪性腫瘍等に対する診断、手術目的の入院も行っています。
帯状疱疹や蜂巣炎など急性疾患での入院も上位を占めています。
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準（※）		 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 17 - - - - - 1 8
大腸癌 - - - - 19 - 2 9
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - - - - - - 2 6
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約
胃癌、大腸癌は、早期治療可能な場合、内視鏡的手術を積極的に行っています。
内視鏡治療が適応外の場合は、外科と連携し、手術、化学療法、緩和ケア等を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数		 平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
高齢者の誤嚥性肺炎等が多いため、対象疾患は少数となっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
脳梗塞は症例数が少なく、必要時は専門医療機関へ紹介しています。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満） 193 0.62 1.08 0.00% 67.95
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍胃粘膜） 17 0.65 5.00 0.00% 74.47
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 16 0.50 4.69 0.00% 69.00
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ以上） 14 0.07 0.93 0.00% 58.93
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術） 11 0.64 4.64 0.00% 73.55
高齢者やリスクが高い患者様に対する上・下部内視鏡目的が多く、当該手術が多くなっています。
また早期胃癌や早期食道癌に対するESD（粘膜下層剥離術）も多くなっています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 17 1.06 3.41 0.00% 71.00
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満） 16 0.75 0.81 0.00% 73.50
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 - - - - -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴わないもの） - - - - -
K7162 小腸切除術（その他） - - - - -
鼠径ヘルニアに対する手術が最も多く、腹腔鏡下での手術も多く実施しています。
高齢者やリスクが高い患者様に対する下部内視鏡目的が多く、当該手術も多くなっています。
消化器内科との連携で、胆石症や、消化器癌等に対する手術も行っています。
虫垂炎に対する緊急入院もあり、手術を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術（膝） etc. 541 1.68 26.87 2.03% 72.66
K082-7 人工股関節置換術（手術支援装置を用いる） 249 1.62 24.35 0.80% 69.61
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（後方椎体固定） 84 2.46 23.94 4.76% 72.26
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成） 41 1.42 17.85 7.32% 72.83
K141-2 寛骨臼移動術 28 1.43 26.18 7.14% 32.25
変形性関節症（膝関節・股関節等）や関節リウマチ等に対する人工関節手術が最も多くなっています。
腰部脊柱管狭窄症等に対する脊椎手術も増加しています。
また股関節では、臼蓋形成不全に対する寛骨臼移動術も積極的に行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ﾛ 水晶体再建術（眼内レンズを挿入）（その他） 444 0.63 0.71 0.00% 75.73
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含む） 63 0.64 5.29 0.00% 63.25
K234 眼窩内腫瘍摘出術（表在性） 44 0.89 1.48 0.00% 63.25
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術（その他） 22 0.64 4.91 0.00% 68.82
K235 眼窩内腫瘍摘出術（深在性） 21 1.33 3.33 0.00% 59.00
白内障に対する水晶体再建術が最も多くなっています。日帰り、もしくは2泊3日での入院となっています。
網膜剥離や硝子体疾患に対する硝子体手術も多くなっています。
眼窩腫瘍は病期診断や治療目的の手術も行っています。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 27 0.81%
異なる - -
手術・処置等の合併症とは、術後の出血や、薬剤による副作用など、診療行為によって生じた合併症に対して、
入院で診療を行った場合にこの手術・処置等の合併症という傷病名となります。
手術や処置等の合併症は、医療を行う上では、確率的には０にはならず、発生してしまうことがあります。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数（分母）		 分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数（分子）		 リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
849 754 88.81%
肺血栓塞栓症は、重篤な場合には、死に至る可能性もある疾患です。
周術期は通常時に比べて臥床時間が長くハイリスクとなるため、当院では予防対策として、弾性ストッキングの着⽤等を行っています。
必要時には抗凝固薬も使用しています。
血液培養２セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数（分母） 血液培養オーダーが１日に
２件以上ある日数（分子）		 血液培養２セット実施率
205 110 53.66%
血液培養は、菌血症や敗血症などの血流感染症の確定診断を目的として行います。
検査結果が偽陽性となり、過剰治療につながることを防ぐため、検査は2セット以上行うことが推奨されています。
当院でも、検査時は、原則2セットで行い、確定診断、適切な治療に努めています。しかし、患者様の状況（採血困難等）により1セットになっているケースがあります。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数（分母）		 分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数（分子）		 広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
83 66 79.52%
近年、新たな抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例が増加しています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因につながるため、抗菌薬投与前に適切な検査を行い、正確な診断を行うことが必要となります。
当院では、抗菌薬適正使用支援チームを設置し、抗菌薬の適正使用に努めています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数（分母）		 退院患者に発生した転倒・転落件数
（分子）		 転倒・転落発生率
44,886 51 1.14‰
入院時に転倒・転落のリスク評価を行い、それぞれのリスクに応じた看護計画を立案しています。スタッフ全員がその計画に基づいて実践を行うことで、転倒転落の発生が抑えられていると考えられます。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数（分母）		 退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数（分子）		 転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -
転倒・転落発生率が抑えらていることが、3ｂ以上の転倒・転落の抑制にもつながっていると考えられます。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数（分母）		 分母のうち、手術開始前
１時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数（分子）		 手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1,474 1,472 99.86%
以前までは全身麻酔手術殆どが予防的抗菌薬を使用していたが、現在眼科手術等で症例によっては抗菌薬を使用をしない症例も徐々に増えています。
d2（真皮までの損傷）以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数（分母）		 褥瘡（d2（真皮までの損傷）以上
の褥瘡）の発生患者数（分子）		 d2（真皮までの損傷）以上の
褥瘡発生率
- - -
入院時に褥瘡発生のリスク評価を行い、それぞれのリスクに応じた看護計画を立案しています。スタッフ全員がその計画に基づいて実践を行うことで、褥瘡発生率が抑えられていると考えられます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
（分母）		 分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数（分子）		 65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
2,206 1,977 89.62%
病棟専従栄養士を配置し、入院早期の栄養アセスメントを行っています。また、現在看護師、理学療法士、栄養士と協同し、入院早期の栄養管理、口腔管理の実施を進めています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
（分母）		 分母のうち、身体的拘束日数の総和
（分子）		 身体的拘束の実施率
44,886 287 0.64%
患者様の生命または安全を保障する為に、緊急でやむを得ない場合に限り身体を拘束（行動を制限する）する事はありますが、院内で多職種による身体拘束を最小化する体制を整備しています。
更新履歴
2025/09/29
令和6年度「病院情報の公表」における病院指標を公開しました。